Piper J–3C–65 “Cub” フライト ノート


フライト プランの作成および航空機の操縦は、航空機の重量、天候、滑走路の状態などのさまざまな要因によって影響を受けます。次の推奨飛行パラメータの一覧は、国際標準大気 (ISA) 状態の日に最大離着陸重量で飛行を行うための概算値です。

重要 : 以下の内容は Flight Simulator でのみ使用することを前提としています。実世界で飛行するために、実際の航空機マニュアルの代わりに使用することはできません。

注意 : Flight Simulator の他のすべての航空機と同様、V 速度とチェックリストはニーボードに表示されます。飛行中にニーボードを表示するには、Shift + F10 キーを押すか、または [航空機] メニューの [ニーボード] をクリックします。

注意 : フライト ノートの速度は、すべて指示対気速度で表されています。これらの速度を基準として使用する場合は、[リアリティの設定] ダイアログ ボックスの [指示対気速度で表示] がオンになっていることを確認してください。諸元表に記載されている速度は、真対気速度で表されています。

標準設定では、この航空機は燃料とペイロードが最大の状態になっています。大気条件や高度などの要因にもよりますが、総重量が軽い場合はパフォーマンスが変化します。

所要滑走路長

離陸 :1,000 フィート (305 m)
着陸 : 1,500 フィート (457 m)

離着陸に必要な滑走路の長さは、航空機の重量、標高、向かい風、フラップの使用、周辺の気温などのさまざまな要因で決まります。ここでは以下のような条件で一般的な所要長を示します。

重量 : 1,220 ポンド (553.3 kg)
高度 : 海面高度
風 : 向かい風なし
気温 : 摂氏 15°
滑走路 : 舗装滑走路

重量が軽い場合、気温が低い場合、または向かい風がある場合は、滑走路の所要長はより短くなります。 標高や気温が高い場合は、滑走路の所要長はより長くなります。

エンジン始動

標準の設定でフライトを開始すると、エンジンはすでに始動しています。エンジンを停止した場合は、Ctrl + E キーを押すと自動始動の手順を開始できます。エンジンの始動操作を手動で行う場合は、ニーボードのチェックリストの手順に従ってください。

カブのスロットルは、エンジン出力をアイドルから離陸出力まで制御できます。通常の動作範囲は 450 ~ 2,300 RPM です。パイパー J-3 カブのプロペラは固定ピッチです。

タキシング

タキシング時の標準出力設定は 1,000 RPM です。F2 キーを押すか、出力レバーをドラッグして設定します。前方の視界は限られているため、タキシング時は S 字ターンを行う必要があります。ラダー ペダルを使って機首を左右に振り、前方に何があるかを確認しながら進んでください。

フラップ

パイパー J-3 カブにフラップはありません。

離陸

離陸前チェックリストの項目をすべて実行します。機体を滑走路のセンターラインに揃えたら、スロットル レバーをゆっくり全開にします。方向の制御にはラダー ペダルを使います (ジョイスティックの場合は、スティックをひねります。キーボードの場合は、テンキーの 0 キー (左) または Enter キー (右) を押します)。

  • 指示対気速度 20 mph (17.4 ノット) 前後に達すると、尾部が浮き上がります。
  • 約 35 mph (30.4 ノット) に達したら、操縦桿を手前にスムーズに引き (ジョイスティックまたはヨークを使うか、テンキーの 2 キーを押します)、機首を上げます。約 39 mph (34 ノット) に達すると、機体が空中に浮き上がります。

上昇

カブの最良上昇速度は 55 mph (48 ノット) です。

巡航

巡航高度は通常、風や天候などの要因によって決定されます。飛行経路に沿って気象を作成した場合、これらの要素を考慮してフライト プランを作成してもよいでしょう。最適な高度は、そのときの機体装備および総重量で燃費が最も良くなる高度です。ここでは、高度の選定について詳しくは触れません。

ここでは、巡航高度 5,000 フィート (1,524 m) のフライト プランを提出していると仮定しましょう。巡航高度に近づいたら、少し手前から機体を水平飛行に移し始めるようにします。

ここで選択したカブの標準的は出力設定のパラメータは 2,150 RPM です。スロットル全開 (2,300 RPM) で 3 分間以上飛行することは避けてください。 通常の巡航速度は 75 ~ 80 mph (65 ~ 69 ノット) です。

ただし実際には、薄く冷たい空気の中では、真対気速度は、指示対気速度よりずっと速くなっていることを忘れないでください。選択した高度で目的の巡航速度と燃費が得られるような出力設定を、いろいろ試して見つけておくとよいでしょう。

降下

適切な降下計画には、巡航高度から降下を開始する地点や、その後のアプローチの計画も含まれています。通常、降下は巡航出力で行います。 降下を開始する地点は、3 対 1 ルール (高度 1,000 フィートごとに 3 マイル) を使って決定します。現在の高度のフィート数から末尾のゼロを 3 つ省いた値に 3 を掛けます。

たとえば、5,000 フィート (1,524 メートル) の巡航高度から海面高度まで降下する場合は次のようになります。
5,000 から末尾のゼロを 3 つ省くと 5 となり、 5 x 3 = 15 となります。

つまり、目的地から 15 海里の地点で、速度 120 mph (104 ノット) 以下 (より密度の高い高度に降下するまでこの速度にはなりません)、降下率毎分 500 フィートを維持しながら、降下を開始することになります。

アプローチ

カブのアプローチは簡単です。75 mph でダウンウィンドに入ります (ジョイスティックのスロットルを使用するか、F2 キーを押します)。 ファイナル アプローチに向けて旋回する際は、速度を 55 ~ 60 mph (48 ~ 52 ノット) に下げます。

着陸

テイルドラッガーでの着陸は、三輪式航空機の着陸とは別のテクニックが必要です。カブの場合は、主脚着陸と三点着陸のどちらのテクニックでも着陸できます。風の条件がよい場合は三点着陸の方が簡単だと感じるパイロットもいるようですが、突風や横風が吹いている場合は、主脚着陸の方が簡単な場合も多いでしょう。三点着陸と主脚着陸の詳細については、「テイルドラッガーの操縦法」を参照してください。しかし、ここで問題になるのは、機体を滑走路の方向に合わせること、つまり、まっすぐに着陸することです。テイルドラッガーの場合、重心は主脚の後ろにあります。車輪が接地したときに機体がまっすぐ前を向いていないと、尾部が大きくぶれることになります。テイルドラッガーを地上で操縦する際には方向の制御が重要なので、ラダーを使って機体をまっすぐに保つ方法を身に付けておく必要があります。

カブで三点着陸を実行するには、滑走路のすぐ上で通常のフレアをかけます。これにより、飛行機は 3 つの車輪がすべて同時に接地する姿勢をとります。滑走路に着地するまでこの姿勢を維持します。 車輪が接地したら、操縦桿を手前に引き、そのままの状態を保ちます。

カブで主脚着陸を行う場合は、機首をわずかに持ち上げてフレアをかけ、降下率を小さくします。主輪はできるだけ軽く接地させます。 主輪が接地したら、出力をアイドルに下げて機首を若干下げる、つまり操縦桿を前に倒して (ジョイスティックを押し込むか、キーを押します)、エレベータを下げます。操縦桿を手前に引いて尾部を下げるのは避けてください。尾部が下がると、再び上昇してしまいます。 また、ブレーキを早くかけすぎるのも禁物です。タイミングが早すぎると、機首を下にして機体が転覆してしまいます。速度が下がると、尾部が下がり始めます。ここでコントローラを軽く手前に引きます (ジョイスティックを手前に引くか、キーを押します)。

(ピリオド) キーを押してタキシング速度まで減速し、滑走路を離れて駐機場までタキシングします。カブの着陸練習の際に、機体がバウンドしても気を落とさないでください。スムーズに着陸できるようには、多くの練習が必要です。